競馬場に必ずあるのが、馬頭観音(ばとうかんのん)。命を落とした馬の供養、そして競走馬の無事を願う場ということで、毎回立ち寄るという方も多いのではないかと。
競馬場の中でも、パドック付近にあることが多い馬頭観音。ですが、東京競馬場の馬頭観音は敷地外にあるので、意外と知らない人もいるのでは。しかもですよ。東京競馬場には2つ存在するのです。片方はそこそこ知られていて、もう片方はほとんど知られていないであろう東京競馬場の馬頭観音。この2つを紹介していきます。
1つめの馬頭観音へのアクセス方法(正門→観音像)
本来であれば「駅→馬頭観音→競馬場」という道順で紹介したいのですが、東京競馬場へのアクセスには複数ルートがあるということもあって、今回は「競馬場→馬頭観音」という道順で紹介します。記事を読んだ上で実際に1度行って場所を把握してしまえば、いろいろと応用できるかと思われます。
というわけで、最初に写真を載せた馬頭観音へのアクセス方法から。こちらの最寄りとなるのは、パドック横、京王線の府中競馬正門前駅に向かう正門です。
競馬場のスタンド裏手からパドックを横目に見つつ、競馬場の正門に進みましょう。スタンド3階から駅に直結している連絡通路からだと遠回りになるので、途中で降りて地上部分へ。
正門1階を出たら、道路に沿って左手(西側)に進みます。ここで道路を渡って反対側にいってしまってもOKです。とにかく目の前の道路を左手に進みましょう。
競馬場前の道路を50mほど進むと信号のあるT字路に出ます。このT字路を渡って、奥にすすむと馬頭観音が見えてきます。正門の段階で反対側に渡ってしまった場合でも、T字を横切るようにしてもう1度横断歩道を渡れば馬頭観音に到達できます。薄暗い木々の中にありますが、開催日であれば赤白の厩舎寄贈幕が出ているので、それも目印になるでしょう。
[map lat=”35.666988″ lng=”139.482791″ zoom=”17″]東京競馬場の馬頭観音(正門側)[/map]
馬頭観音(正門側)の佇まい
というわけで、正門そばにある馬頭観音がこちら。落ち着いた佇まいながらもピシッと空気が張ったような空間。不幸があった競走馬の写真などがお供え物とともに並んでいることもあります。
そのすぐ横には社と厩舎の寄贈旗。反対側には供養塔もあります。社に賽銭箱がありますので、気持ちを形で表したいという場合にはこちらにも寄ってみるといいかと。自分の場合は、府中駅から坂を下ってきて、「まず社でお賽銭を入れつつ一礼 → 馬頭観音で一礼 → 競馬場へ」というのが日常になってます。お賽銭も個々の判断でいいと思うのですが、自分は「(無事走り切って)馬券になりますように」という意味を込めて毎回100円にしてます。
ここから各駅へのアクセス方法ですが、来た道を戻って連絡通路沿いに進めば京王線の府中競馬正門前駅、T字路から坂を上がって繁華街に向かうと京王線の府中駅、正門から馬頭観音まで歩いてきた道路をそのまま進んだ場合には、西門からJR府中本町駅へと向かう連絡通路が見えてきます。
これとは別にもう1つの馬頭観音が
さて。東京競馬場には2つ馬頭観音があると最初に紹介しました。もう1つの馬頭観音。その存在はなんとなく、一昔前の個人サイトやネット掲示板などから把握していたのですが、肝心の場所が分からなくてですね。なかなか到達できていませんでした。Googleマップとストリートビューで競馬場周辺を何度行き来したことやら、、、^^;
そんなこんながありつつ発見したもう1つの馬頭観音はこちら。寄贈の旗が無かったらうっかり通り過ぎるレベルです。というか横の道路は年に何回か使っていたのですが、調査するまでまったく気付きませんでした^^; しかし、馬頭観音であることは寄贈旗がしっかり証明してくれてますので、こちらも機会があればぜひ訪れてみてください。
もう1つの馬頭観音へのアクセス方法(東門→観音像)
もう1つの馬頭観音。こちらへの最寄りとなるのは東京競馬場の東門です。4コーナー寄りにある東門はスタンドからも離れてますし、こちらは地元民か駐車場の利用客が主でしょう。
場内の目印となるのは競馬博物館(または向かいにある乗馬センター)です。博物館を目指して進み、そのまま前を通過して東門に出ます。
東門を出ると目の前に道路があります。そのまま道なりに50mほど進むとT字路にぶつかり、横断歩道があるので、道路の反対側に渡りましょう。
道路の反対側にわたったら、そのまま道なりに進みましょう。左隣にはJRAの駐車場があります。ちなみに反対側の右隣には東京競馬場の厩舎地区があります。高い壁があるので、外から中の様子はうかがえませんが、、、。
すると再び(今度は逆向きの)T字路が見えてきます。実際にはすぐ曲がってて小文字のhみたいな感じになってますが^^; それはともかく、このT字路を渡ってから左に進みます。まっすぐ進んでしまうと勾配が下がっていきますが、馬頭観音があるのは坂を登った左側。
競馬終わりに坂を登るのはなかなかの苦行ですが、T字路からは100mくらいでしょうか。1つめの信号が目印です。その信号の右隅。5階建てぐらいのマンションの手前が馬頭観音です。この写真でもなかなか見にくいですが、分かりますか?
[map lat=”35.666435″ lng=”139.493468″ zoom=”16″]東京競馬場の馬頭観音(東門側)[/map]
馬頭観音(東門側)の佇まい
なかなかに住宅地に馴染んでいて、ストリートビューでも発見が困難だったもう1つの馬頭観音がこちら。住宅街ですぐ横の道路も交通量が多いため、先ほどの馬頭観音とはまた違った佇まいになっています。
それでも馬の無事と安全を願ってつくられたに違いない馬頭観音。古地図によると以前はこの辺りまで東京競馬場の厩舎地区や関係者の住居があったらしく、宅地化によってこの地に取り残されてしまったというのが真相でしょう。
さて、この馬頭観音から駅へ戻る方法ですが、このまま道路に沿って坂を上がっていくと京王線の東府中駅に到達します。競馬場でそのままレースを見るのならともかくとして、競馬場に戻ってから正門や西門経由で駅に帰るとなると、1キロ以上の道のりになりますので、もう少しだけ坂をあがって東府中に向かうのが賢いと思います。
ターフからすこし離れた場所ではありますが、数々のレースを見守ってきた2つの馬頭観音。機会があれば、ぜひ足を運んでみてください。
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